新しい保育園の完成がまじかである。工事工程の後半、建築現場で外壁サイン、看板サインなどの検討をおこなうことがよくある。サインと建物の大きさとのバランスや取り付け位置、字体などの違いで建築物の表情が微妙にかわるのがおもしろい。今日、愛知県美術館に『書道家・三輪田米山展』を見に行く。以前NHK新日曜美術館『伝説の書家 三輪田米山』をみて以来、同姓の書道家に興味をもっていた。地元松山では90箇所にも及ぶ神社の名を記した石文は長年、素朴な風景に馴染んで親しまれている。展覧会では趣のある書がならぶ。書でありながらグラフイックデザイン的なものを感じた。
インターネットから『三輪田米山』の紹介を載せておく。
『幕末から明治にかけて、四国、伊予の国で、天衣無縫な書を残した、三輪田米山。
米山の日記には、こう記されている。「酒を飲まぬと、筆をとる事難し」二升、三升と浴びるほど酒を飲み、倒れる寸前で書いたとき、生涯の傑作が生まれたという。
米山は、松山の郊外、久米にある日尾八幡神社の謹厳、実直な神主だった。しかし真面目な性格では、良い字は生まれないと、しこたま酒を飲み、書いた。上手に書きたいという気持ちを捨てたとき、良い字が生まれると米山は思った。一合、二合という単位ではなく升の単位で酒を飲み、まさに命がけで書いた。
酔うほどに文字は横広がりになり、篇(へん)と旁(つくり)の間に大きな透き間が生じる。この透き間に人の心と、さわやかな風が吹き、米山の書に引きつけられていく。』
